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【開催報告】第1回 不定期勉強会

  • C3
  • 5月4日
  • 読了時間: 5分

更新日:5月12日

第1回 不定期勉強会

4月29日に第1回目となる不定期勉強会を対面で開催しました。

今回は4名の方にご参加いただきました。


当初はグループワークも想定していましたが、参加者全員が事前に性格診断(エゴグラム)を受けてくださっていたこともあり、急遽、講義形式に切り替えました。

エゴグラムの解説を中心に進めた後、参加者一人ひとりの診断結果を元に「人間関係の悩み」や「気づきたいこと」について発表していただき、それに対する一問一答の対話を行いました。


参加者の声から

参加者からは、以下のような感想をいただきました(一部抜粋)

  • 「人によってエネルギーの使い方が違うことを知れて、なぜコミュニケーションで食い違うのかが分かってよかった

  • 「他の人の悩みが聞けて参考になった」

  • 人格は変えられないと思っていたが、考えが変わった。自分にも、周囲の人にもエゴグラムを活かせると思った」

  • 「相談できる場が今後もあるといいなと思いました」


とくに印象的だったのは、「他の人の悩みを聞けてよかった」という共通の声です。


「悩む自分」に悩むのではなく

不定期勉強会には、悩みや起きている事態を「般化して受け取れるようになって欲しい」「客観視して捉えることができるようになって欲しい」という思いもあります。


人は、過ぎてしまえば取るに足らないようなことでも、深く悩み、躓いてしまう生き物です。

それが人間であり、誰もが「その程度の生き物」だと言っても過言ではありません。


しかし「なぜ自分は悩むのか」「こんなことで悩んでいる自分はおかしいのでは」と、悩みよりも、「悩む自分」に悩む人も少なくありません。


一方で、同じように悩みながらも、「悩み」を解決することを考えようとする人もいます。


この違いは、「自己認知(自分自身をどう捉えているか)」が大きく関わっていて、「自分は悩みやすい傾向」と認知している人ほど、「いつもなんでこんなことに悩んでしまうのだろう」という思考に陥っているように思えます。


これは、雪が降った朝に「寒い」と感じることと似ています。

多くの人が同じように「寒い」と感じているはずなのに、「なんで私は毎回こんなに寒く感じるんだろう…情けないな」と自分を責めてしまうようなものです。


しかし、実際には、「冬だから寒い」「雪が降っているから寒い」という状況があり、「寒いなら厚着をしよう」「温かいものを飲もう」と対処する人がほとんどではないでしょうか。


この違いはどこから生まれるのかというと、「自分だけが特別に感じていることではない」と客観的に受け止められるか、つまり「客観視」と「般化」ができているかどうかです。


「客観視」とは、自分を少し外から見る視点のこと。

「般化」とは、同じようなことが他の人にも起きている、という捉え方です。


この二つがあるだけで、「悩んでいる自分」を受け入れる余白ができます。


そして、この視点は、深く専門的に学ばなくても手に入れることができます。


人と話す。


ただ、それを重ねるだけです。


「雪が降ると寒い」と感じるとき、他の人も同じように「寒い」と感じていることを知っているから「なぜ寒いのか?」と悩み続けることがなく、「寒いから、温かくしよう」と自然に行動に移れます。


これを「悩み」に置き換えるならば…


「上司の顔色が気になって言いたいことが言えない」と悩んでいるとき…


「ああ、それ、私もある」

「私もそうだったけど、こう考えるようにしたら楽になった」


そんな話を聞くことで、悩みは自分だけの特別なものではなく、「誰にでも起こりうるごく普通の反応」だと受け止められるようになっていくからです。


抽象的な書き方になりますが、大切なのは「頭で知っているのではなくて、心から理解している(雪が降ったら寒いと同じくらい当たり前の状態)」ことです。


カウンセラー/コンサルタントとして

しかし「誰にでもあることだから、悩むなんておかしい」と切り捨てている訳ではありません。


寒い日に「寒い」と言ったときに、ただ「みんな寒いよ」と返されたら、その人の寒さやつらさは置き去りにされてしまいます。

そう言われると、次から「寒い」とすら言い難くなってしまうかもしれません。


だから私たちは、悩みにもきちんと向き合い「そう感じるのには、ちゃんと理由がある」と、まずは受け止めます。

そのうえで、「それはあなた「だけ」の問題ではないかもしれない」という順番を大切にしています。


「寒い」こと自体は皆に共通していても、その寒さの感じ方、つらさ、対処法は人それぞれだからです。


悩みもまた同じ。


似たようなことで悩む人はたくさんいても、同じ悩みはひとつとして無く、その人の悩みは「その人だけのリアル」であり、かけがえのない経験です。


だからこそ私たちは、悩みに真摯に耳を傾けたうえで、「他の人も同じように悩んでいるかもしれない」という視点に触れられる場をつくることも大切にしています。


今回の勉強会を通じて

今回の勉強会が、エゴグラムを通して自分や他者の特性を知ること、そして「悩み」は弱い人間や決断力に無い人間が抱えるものではなく、誰もが抱える「人として当然のことである」という視点を持つ切っ掛けになっていたとしたら、開催した意味があったと思います。


自分と同じように、他の人もまた似たような悩みを抱えていることに気づけるだけで、少し心が軽くなる…そんな場になっていたのなら、何より嬉しく思います。


参加者の方から「もっと長く話を聞いて学びたかった」という声もいただいたこともあり、今回のような場を、これからも少しずつ続けていけたらと思っています。


なお、不定期勉強会は、あらかじめ決まったテーマを追うというよりも、その時々の参加者の状態や関心、時事的な話題に応じて柔軟に内容が変わっていく、まさに活きた学びの場です。

そのため、同じ内容になることはなく、そこで交わされるやりとりや気づきは、まさにその場限りのもの。

だからこそ、少しでも興味がある方には、タイミングが合う時にぜひ一度足を運んでいただけたらと思います。


不定期ではありますが、今後も開催してまいりますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

※次回以降は基本的にオンライン開催予定です。


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